天理・石井捕手が頭部死球で担架搬送もベンチ復帰 痛みに耐えチームを鼓舞
天理の石井捕手が頭部死球で担架搬送もベンチ復帰!痛みに耐えチームを鼓舞する姿に感動。試合の詳細と監督たちのコメントはこちらから。

第97回選抜高校野球大会の天理対山梨学院戦(20日、甲子園)で、天理の7番・石井翔太捕手(3年)が三回2死満塁の場面で頭部付近に135キロの速球を受け、倒れ込むアクシデントが起きた。石井はそのまま起き上がることができず、担架でベンチ裏へ運ばれる事態となったが、押し出し死球となりチームは先制点を得た。
四回の守備には出場できず、豊田竜都捕手(3年)が代わってマスクをかぶったが、その後、石井は自ら「どうなってもいいのでベンチに戻らせてほしい」と訴え、許可を得て痛む左目をアイシングしながらベンチに戻った。右目付近を圧迫されながらも、仲間たちの戦う姿を見届け、九回1死満塁まで追い詰めた試合終盤には涙ながらに応援する姿が印象的だった。
試合後、石井は「自分が病院に行って負けてしまったら後悔する」と語り、痛みを堪えてベンチに留まった理由を明かした。ユニフォームには血が付着し、左鼻にはティッシュが詰められ、左目下にはガーゼが貼られるなど負傷の深刻さが伺える状態だったが、彼の精神的な強さがチーム全員に伝わる形となった。
敗戦後、山梨学院の吉田監督が「顔に当ててしまい申し訳ありません」と深々と頭を下げると、天理の藤原監督は「一生懸命プレーしている中での出来事なので、投手に気にしないように伝えます」と大らかな姿勢を見せた。両校の監督の言葉が、高校野球におけるスポーツマンシップの美しさを改めて感じさせる瞬間となった。

